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無人航空機でエアロゾル採取

 2月5日、第48次隊の平沢尚彦氏(極地研究所)らのグループが、S17で小型の無人航空機による観測実験を南極で初めて行いました。
 飛行機は全長2.3mで、三角形のタコをつけた「カイトプレーン」と、固定翼機の2機。操縦は離着陸は手動による無線操縦で、上空でオートパイロット(プログラムによる自動操縦)に切り替えるという、本物の旅客機のような方式です。
 残念ながら固定翼機はプログラムの送信がうまくいかなかったようで、離陸後に墜落してしまいましたが、カイトプレーンは順調に飛行を続け、高度1200mまでの一定高度ごとの大気サンプリング(エアロゾル採取)や気象観測を行ったようです。
 平沢氏は昨年出発前に筆者の職場を訪れ、この無人航空機観測について講演されました。いわゆるラジコンではありますが、性能ははるかに高く、その分操縦も難しいようです。昭和基地に飛行機のない現在、この手法が今後注目される事でしょう。

エアロゾルについて
45次観測隊・長田さんのページ(名古屋大学)
(2007.2.5 婦長)